導入部分
「次に買う時こそ、他のメーカーにしよう」
そう思いながらバイク用品店を出たはずなのに、気づけばまたクシタニのサイトを開いている。そんなことを、もう何度繰り返しただろうか。
私が今持っているクシタニ製品は、K-0722 PHASE JACKET、K-0723 REGULATOR JACKET、EX-1220 EXPLORER JEANS、K-4542Z GUARD BOOTS、K-5385M AIR GPS GLOVESと、気づけばかなりの数になっていました。決して安い買い物ではありません。それでも買い替えや追加購入のタイミングで店頭に足を運ぶのは、いつもクシタニでした。
この記事では、他社製品も見た上でなぜ私がクシタニに戻ってきてしまうのか、その判断の過程を書き残しておきたいと思います。
先に結論
結論から言うと、私はクシタニをすべて「盲目的に」選んでいるわけではありません。アウター類はクシタニ、インナー類はユニクロなど別のメーカー、というように使い分けています。それでも「アウターを選ぶ」という場面になると、他社を検討した上で結局クシタニに戻ってしまう。それは価格以上の何かに納得しているからだと思っています。
バイク用品らしくない見た目に惹かれた
クシタニを最初に意識したのは、他社のバイク用品を見ていた時でした。多くの製品は黒くて、いかにも「バイク用品です」という主張が強いものが多い印象でした。
そんな中でクシタニは、バイクを降りて街を歩いていても違和感がない見た目をしていました。ツーリングの途中で寄り道して散策する時にも、そのまま着ていて恥ずかしくない。そこに惹かれたのが最初のきっかけです。
他社も見て回った上での話
もちろん、クシタニ以外を検討しなかったわけではありません。
HYODのウェアも見た目は良いと感じました。ただ、サイズ展開が標準体型向けのものが中心で、体格的に合うものが見つかりませんでした。
コミネやRSタイチも店頭で確認しました。悪い製品ではないのですが、「いかにもバイクウェア」という印象が強く、価格は抑えられているものの、あまり着たいと思えませんでした。
こうして振り返ると、私の場合は「他社を比較した結果、消去法でクシタニに落ち着いた」というより、「サイズが合わない」「デザインの好みに合わない」という理由で、選択肢が自然にクシタニへ絞られていった、という方が近いかもしれません。
最初の一着で何度も足を運んだ日
最初に買ったクシタニ製品は、K-2858 ALOFT JACKETでした。価格の高さから、購入を決めるまでに何度も迷いました。西宮のショップには、2〜3回足を運んだ記憶があります。
このジャケットは、中のダウンインナーもセットになっているタイプで、インナーを外せば夏以外はほぼ通年で使えると店員さんに教えてもらいました。防水性もかなり強めで、汎用性の高さが購入の決め手になりました。
ただし正直に書いておくと、サイズをかなり大きめで買ってしまい、今はサイズが合わずあまり着ていません。それでも生地や縫製はまだしっかりしていて、着ようと思えば着られる状態です。高い価格でも品質面では納得できる、と感じたのはこの時でした。
乗ってみて分かった、裁断の違い
その後もPHASE JACKET、REGULATOR JACKET、EXPLORER JEANS、GUARD BOOTS、AIR GPS GLOVESと買い足していきましたが、この間「次こそ他社にしよう」と思って別ブランドを積極的に検討した記憶は、正直あまりありません。一応他社も見るのですが、長く使えることと品質への信頼から、結局クシタニに戻ってしまいます。
クシタニのウェアは、バイク用に裁断されているとのことで、ライディング姿勢を取った時に他メーカーで感じていたような締め付けやあたりが少なく、非常に楽です。雨の中を積極的に走ることはありませんが、通り雨程度なら防水性のおかげでレインウェアを着ずにそのまま走行できる安心感もあります。スペック表には出てこない、実際に長く着てみて分かる部分だと思います。
一方で、正直なところもあります。アウターには満足していますが、インナー類はクシタニだと価格が高くなるため、ユニクロなど他のメーカーのものを普段使いしています。すべてをクシタニで揃えているわけではなく、そこはコストとのバランスを取っている部分です。
サイズの失敗から学んだこと
これまでの買い物で唯一「もったいなかった」と思っているのが、最初のALOFT JACKETのサイズ選びです。クシタニはモデルによってサイズ感がかなり変わるため、この経験以降は基本的にネットでは購入せず、試着してから買う、もしくはネットで買う場合も事前に試着してからにする、というルールにしています。
比較表:何を見て、何を見送ったか
スペックだけを並べても、私がなぜクシタニを選んだのかは伝わらないと思うので、比較時に感じたことを中心にまとめました。
| ブランド | 感じた魅力 | 見送った・選ばなかった理由 |
|---|---|---|
| クシタニ | バイク用品らしくない見た目。街歩きでも違和感がない。バイク用の裁断で走行姿勢が楽 | 価格が高い。サイズ感がモデルごとに大きく異なる |
| HYOD | デザインはクシタニと同じくらい好みだった | サイズ展開が標準体型向け中心で、体格的に合うものがなかった |
| コミネ・RSタイチ | 価格は抑えられている | 「いかにもバイクウェア」という見た目で、街でも着たいとは思えなかった |
比較して重視していたポイントも、改めて整理するとこうなります。
| 重視したポイント | クシタニ | 他社(HYOD・コミネ・タイチ) |
|---|---|---|
| 見た目(街でも着られるか) | ○ | HYODは○、コミネ・タイチは△ |
| サイズの合いやすさ | モデルにより差が大きい | HYODは合わなかった |
| 走行時の楽さ・裁断 | ○(バイク専用裁断) | 比較経験は限定的 |
| 価格 | 高め | コミネ・タイチは抑えめ |
※あくまで私自身が比較した時に感じたことであり、コミネやRSタイチが劣っているという意味ではありません。実際に愛用している方も多く、良いブランドだと思います。今回は私の好みとサイズの都合でクシタニに落ち着いた、という個人的な記録です。
良かった点
- バイクを降りて散策する時でも、ウェアとして違和感がない見た目
- バイク専用の裁断による、走行姿勢での楽さ
- 通り雨程度なら耐えられる防水性
- 長く着ても生地や縫製がへたりにくい
気になった点
- 価格が高く、まとめて揃えようとすると出費がかさむ
- モデルによってサイズ感の差が大きく、試着せずに選ぶと失敗しやすい
- インナー類まで揃えると、さらにコストが上がる
こんな人には向いていると思う
- バイクを降りた後も、そのままの格好で歩いたり寄り道したりしたい人
- 体型的に他ブランドのサイズが合いにくいと感じたことがある人
- 初期費用よりも、長く使える品質を重視したい人
こんな人には向いていないかもしれない
- とにかくコストを抑えてバイク用品を揃えたい人
- サイズ選びに時間をかけたくない、通販だけで完結させたい人
クシタニという名前の背景に少し触れて
余談ですが、クシタニはもともと「櫛谷商店」という革製品を扱う店から始まったブランドだと知りました。革を扱ってきた歴史が、今のウェアの縫製や質感の作り込みにもつながっているのかもしれないと思うと、価格に対する納得感が少し増した気がします。
まとめ
「高いから一度はやめよう」と思う場面は、これまでも何度もありました。それでも他社を見て回った結果、サイズが合わなかったり、見た目の好みに合わなかったりして、選択肢が自然とクシタニへ戻ってきました。
すべてをクシタニで揃える必要はなく、インナーのように他社で十分なものは他社で揃える。その上で、アウターのように長く使い、走行時の快適さに直結する部分には、納得した上で高い買い物をする。それが今のところ、私にとっての「高い買い物を正解にする」ための考え方です。

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